YSさんからの第四十七回研究会稽古メモ その1
合気観照塾東雲道場
世話役 様
内容:K先生から「バンバンしない稽古」の指導を受けた。
(第四十七回研究会)
期日:2017年10月9日(月)13時~
<指導1:資料「日本刀の変遷」より 読み聞かせ>
@室町時代後期には 刀の長さが短くなっている。2尺と少し。
@徒歩の集団戦が主流となり「槍」が普及。「刀」は補助、又は屋内での戦い用。
@5世の連也斎も、生涯に2度 刀を切り詰めている。最後は2尺をきった刀を
使ったと言われている。
@安土桃山時代には 刀の厚みが厚くなっている。これは戦国時代の激しい戦と、
海外から持ち込んだ強固な鎧に対応するため。
@安土桃山時代以前のものを「古刀」と呼び、以後のものを「新刀」と呼ぶ。
@江戸時代前期には、刀の反りが浅くなっている。反りの無い竹刀で「突く」
のが影響。
@只、刀棒で持っても、突くのではなくて、必ず反りを合わせて「斬る」。
突いてしまうと 筋肉が締まって 刀が抜けなくなる。
Q:江戸時代後期に 刀が長くなっているのは?
A:幕末、一番極端なのは 薩摩藩です。「薩摩拵え」というのは、真っ直ぐの
柄の長いやつ。それで 一発でバカンと倒すには、反りが要らない。
逆に言えば 真っ直ぐの方が打撃力がある。
<指導2:刀を振らなくても刃筋が現れる>
@今、模擬刀を使って をやっていますが、「三学円の太刀」の最初
なんかは、こうなんですよね。 それで、刀の反りがあると、ここでコロン
とひっくり返るのです。
@ところが、刀に反りが無ければ、コロンとこないのです。
@その違いを 体感してください。
<稽古1:模擬刀を使った指導>
@「車」の構えから、持ち上げるときに ここで 刀を握っていなければ、
コロッと。ちょうど いいころです。
@どこで 刀が回転するかを 感じてください。
@ここを 気を付けて。ここです。ここで 刀がコロッと回転する。
@すると、刃筋が変わった瞬間に 打てます。
@そこ。すると 刃が回転して そのままいけるでしょう。
Q:今まで 気付かなかった。
A:刀に反りがあれば 違うということです。だから、同じことでも 考え方を
変えないとダメですよ。
@だから、模擬刀で持つ。ちゃんとカーブのあるやつは、刃筋がどこで こう
コロンとくるかな、というのが 分かるのです。
<稽古2:初心者への指導>
@首が落ちているからダメなのです。頭居です! 肘を曲げる!
@あー、速い! ゆっくりしないと 分からない。
@未だ 速い! ここで 直角です。これで水平!
@ここからです。ここ 手首を触ったら、、、、
@全然 回転しないでしょう! ぴたーと手に付いたまま。
@次に 反りのあるものを使ってください。
@ここから、この間で どこで コロンと変わるかです。
@ここから、肘だけ こうしたらよい。これで水平です。床に対して。
@ここから ほら、ここで動き出す!
@そうしたら そのまま 相手を斬れるのです。
@ところが、刀を握ってしまうと こうやって
@逆に ここで ひっくり返す。
@ここから この程度で コロンと返るのです。
@そうです。その時にこうやらないで ここからそのままずーと そうです。
@返ってくる。このまま。
@要は、手を ゴソゴソしないという事です。これが 一番速い。
@これが 出来れば なんでもできる。
@ここからです。息を吸いながら 肩を浮かして そうです。ジワジワジワ、
ほら ここで刀が回転するわけです。
Q:これ、なぜ、回転するのですか?
A:刀に反りがあるからです!
Q:そういうことですか。
A:だから いっているじゃないですか。棒をいくら触っても、
@刀を振り回したらアカンということですよ。「妙」が分からないという
ことですよ!
Q:そういうことですか。そういう が大事なのですね?
A:そうですよ。だって 道具が大事なんですよ。
Q:杖では
A:ジョウジョウ酌量の余地は無し!(皆で大笑い)
@手首が決めたままで、本当は動いていくと 刀は勝手にコロンといく。
そして その瞬間に打っていける。
@もうちょっと 首の位置が、、、。
@綺麗に刀を持ち上げると それで ばっちりです。そうすると 見ていても
綺麗でしょう!
@ここから余分なことをするには、だから こうやって こうやって雷刀に構えて、
@只、そこまでやると、肘も上がって 姿勢としては分かりやすいです。それが
「三学円の太刀」 の一本目の練習になるのです。
Q:(刀が回転するポイント)ここですよ! これですよ!
A:そうです。そうです。よく分かりましたね!
それで 手首でやらない。肘でやる。招き猫じゃないんだから (大笑い)
Q:刀の反り というのは 不思議ですね?
A:だから それに気付かないのが不思議なのですよ。刀があって、時代によって
違うのだから。
Q:よく 考えたものですね?
A:やはり 凄いですよ。
@この木刀は反りが無いが、上と下はあるのです、重みが。 慣れるとそうなん
ですが、結構 ここで回転するのです。だから「クネリ打ち」ができやすい。
私(K先生)は これでクネリ打ちの練習をした。最初は 意味が全然分から
なかった。しかし、これは 真っ直ぐだけれどもクネリ打ちができる。
<指導3:籠手を着けて〝みすむ“の指導>
@今度は 籠手を着けてやります。バンバン叩くのではなく、刃筋を分かるために。
@これをやっておかないと、皆はバンバンしたがる。バンバンした途端に固まるから。
@それと、真っ直ぐのものと、反りがあるものとは 使い方が違っている。
@反りの凄さを知るため、私(K先生)は 少し長めの刀(真剣)で練習をした。
@〝みすむ“という言葉があるのです。さんかく。みすむ。
@これね、二辺の和は 他の一辺より長いのです。
@だから、一番 長い辺を外して、自分の身体とエモノで三角形を作れば 勝てる
のです。
@とりあえず三角形を作る。そうしたら、今度は こっち側がこれを外したら良い
わけです。
@これ、燕飛の最初の練習でしょ。だからこれだけでよいわけです。それと歩法で、
@だから、中心でこう取っても、「車」に構えておいて 相手に〝さあ おいで!“と
言って、ちょうどいい位置に左足を出して 三角形を身体と刀で作ればよいわけです
。
すると勝てるわけです。特に これは長いから 余裕がある。
Q:一瞬ですね!
A:一瞬です。〝ご苦労さん!“って。 だから バタバタしない。
@ところが、私ら(K先生)は バタバタするしか 習っていないのです。
@それで オカシイと思ったわけです。
@だから、皆には バタバタさせないのです。
@やってみてください。
<稽古3:〝みすむ“の体感>
@それで、ここへ当たる、自分のエモノが当たる位置まで 足が出ればよいわけです。
@しかも〝さあ おいで!“と言って 行きかけた瞬間に〝はい、ご苦労さん!”。
そういうことです。
@だから、どこを打つかという意識が無ければ 話にならない。
@そうです。すると 当たるのです。だから、これで「転身転(てんしんまろばし)」
というのが、これと相手の三角なのです。
@「カボク」というのは、今度は もうちょっと こっちが長くなるわけです。平行に
近くなる。三角がひしゃがるわけです。
@相手の肩幅くらいで 本当は 相手に直角三角形を作るわけです。
@それで、「カボク」は これが直角ではない。
(滋賀より参加の初心者)
世話役 様
内容:K先生から「バンバンしない稽古」の指導を受けた。
(第四十七回研究会)
期日:2017年10月9日(月)13時~
<指導1:資料「日本刀の変遷」より 読み聞かせ>
@室町時代後期には 刀の長さが短くなっている。2尺と少し。
@徒歩の集団戦が主流となり「槍」が普及。「刀」は補助、又は屋内での戦い用。
@5世の連也斎も、生涯に2度 刀を切り詰めている。最後は2尺をきった刀を
使ったと言われている。
@安土桃山時代には 刀の厚みが厚くなっている。これは戦国時代の激しい戦と、
海外から持ち込んだ強固な鎧に対応するため。
@安土桃山時代以前のものを「古刀」と呼び、以後のものを「新刀」と呼ぶ。
@江戸時代前期には、刀の反りが浅くなっている。反りの無い竹刀で「突く」
のが影響。
@只、刀棒で持っても、突くのではなくて、必ず反りを合わせて「斬る」。
突いてしまうと 筋肉が締まって 刀が抜けなくなる。
Q:江戸時代後期に 刀が長くなっているのは?
A:幕末、一番極端なのは 薩摩藩です。「薩摩拵え」というのは、真っ直ぐの
柄の長いやつ。それで 一発でバカンと倒すには、反りが要らない。
逆に言えば 真っ直ぐの方が打撃力がある。
<指導2:刀を振らなくても刃筋が現れる>
@今、模擬刀を使って をやっていますが、「三学円の太刀」の最初
なんかは、こうなんですよね。 それで、刀の反りがあると、ここでコロン
とひっくり返るのです。
@ところが、刀に反りが無ければ、コロンとこないのです。
@その違いを 体感してください。
<稽古1:模擬刀を使った指導>
@「車」の構えから、持ち上げるときに ここで 刀を握っていなければ、
コロッと。ちょうど いいころです。
@どこで 刀が回転するかを 感じてください。
@ここを 気を付けて。ここです。ここで 刀がコロッと回転する。
@すると、刃筋が変わった瞬間に 打てます。
@そこ。すると 刃が回転して そのままいけるでしょう。
Q:今まで 気付かなかった。
A:刀に反りがあれば 違うということです。だから、同じことでも 考え方を
変えないとダメですよ。
@だから、模擬刀で持つ。ちゃんとカーブのあるやつは、刃筋がどこで こう
コロンとくるかな、というのが 分かるのです。
<稽古2:初心者への指導>
@首が落ちているからダメなのです。頭居です! 肘を曲げる!
@あー、速い! ゆっくりしないと 分からない。
@未だ 速い! ここで 直角です。これで水平!
@ここからです。ここ 手首を触ったら、、、、
@全然 回転しないでしょう! ぴたーと手に付いたまま。
@次に 反りのあるものを使ってください。
@ここから、この間で どこで コロンと変わるかです。
@ここから、肘だけ こうしたらよい。これで水平です。床に対して。
@ここから ほら、ここで動き出す!
@そうしたら そのまま 相手を斬れるのです。
@ところが、刀を握ってしまうと こうやって
@逆に ここで ひっくり返す。
@ここから この程度で コロンと返るのです。
@そうです。その時にこうやらないで ここからそのままずーと そうです。
@返ってくる。このまま。
@要は、手を ゴソゴソしないという事です。これが 一番速い。
@これが 出来れば なんでもできる。
@ここからです。息を吸いながら 肩を浮かして そうです。ジワジワジワ、
ほら ここで刀が回転するわけです。
Q:これ、なぜ、回転するのですか?
A:刀に反りがあるからです!
Q:そういうことですか。
A:だから いっているじゃないですか。棒をいくら触っても、
@刀を振り回したらアカンということですよ。「妙」が分からないという
ことですよ!
Q:そういうことですか。そういう が大事なのですね?
A:そうですよ。だって 道具が大事なんですよ。
Q:杖では
A:ジョウジョウ酌量の余地は無し!(皆で大笑い)
@手首が決めたままで、本当は動いていくと 刀は勝手にコロンといく。
そして その瞬間に打っていける。
@もうちょっと 首の位置が、、、。
@綺麗に刀を持ち上げると それで ばっちりです。そうすると 見ていても
綺麗でしょう!
@ここから余分なことをするには、だから こうやって こうやって雷刀に構えて、
@只、そこまでやると、肘も上がって 姿勢としては分かりやすいです。それが
「三学円の太刀」 の一本目の練習になるのです。
Q:(刀が回転するポイント)ここですよ! これですよ!
A:そうです。そうです。よく分かりましたね!
それで 手首でやらない。肘でやる。招き猫じゃないんだから (大笑い)
Q:刀の反り というのは 不思議ですね?
A:だから それに気付かないのが不思議なのですよ。刀があって、時代によって
違うのだから。
Q:よく 考えたものですね?
A:やはり 凄いですよ。
@この木刀は反りが無いが、上と下はあるのです、重みが。 慣れるとそうなん
ですが、結構 ここで回転するのです。だから「クネリ打ち」ができやすい。
私(K先生)は これでクネリ打ちの練習をした。最初は 意味が全然分から
なかった。しかし、これは 真っ直ぐだけれどもクネリ打ちができる。
<指導3:籠手を着けて〝みすむ“の指導>
@今度は 籠手を着けてやります。バンバン叩くのではなく、刃筋を分かるために。
@これをやっておかないと、皆はバンバンしたがる。バンバンした途端に固まるから。
@それと、真っ直ぐのものと、反りがあるものとは 使い方が違っている。
@反りの凄さを知るため、私(K先生)は 少し長めの刀(真剣)で練習をした。
@〝みすむ“という言葉があるのです。さんかく。みすむ。
@これね、二辺の和は 他の一辺より長いのです。
@だから、一番 長い辺を外して、自分の身体とエモノで三角形を作れば 勝てる
のです。
@とりあえず三角形を作る。そうしたら、今度は こっち側がこれを外したら良い
わけです。
@これ、燕飛の最初の練習でしょ。だからこれだけでよいわけです。それと歩法で、
@だから、中心でこう取っても、「車」に構えておいて 相手に〝さあ おいで!“と
言って、ちょうどいい位置に左足を出して 三角形を身体と刀で作ればよいわけです
。
すると勝てるわけです。特に これは長いから 余裕がある。
Q:一瞬ですね!
A:一瞬です。〝ご苦労さん!“って。 だから バタバタしない。
@ところが、私ら(K先生)は バタバタするしか 習っていないのです。
@それで オカシイと思ったわけです。
@だから、皆には バタバタさせないのです。
@やってみてください。
<稽古3:〝みすむ“の体感>
@それで、ここへ当たる、自分のエモノが当たる位置まで 足が出ればよいわけです。
@しかも〝さあ おいで!“と言って 行きかけた瞬間に〝はい、ご苦労さん!”。
そういうことです。
@だから、どこを打つかという意識が無ければ 話にならない。
@そうです。すると 当たるのです。だから、これで「転身転(てんしんまろばし)」
というのが、これと相手の三角なのです。
@「カボク」というのは、今度は もうちょっと こっちが長くなるわけです。平行に
近くなる。三角がひしゃがるわけです。
@相手の肩幅くらいで 本当は 相手に直角三角形を作るわけです。
@それで、「カボク」は これが直角ではない。
(滋賀より参加の初心者)
by shinonomeaiki
| 2017-10-19 21:14
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